おやつく日記(旧:おやつをつくるやつ)

ひまさえあえば、ていねいにくらす

カヌレ日記②初カヌレは失敗の連続

 

 

 

カヌレづくりの難しさを知らないまま、「なんか無性にカヌレ作りたい!」欲が出てきたので、とりあえず銅の型とミツロウを購入。7月中旬の初回から2日に1回のペースで作ってるんだけど、とにかく失敗続き。その記録を残しておきます。

 

今回は初回~4回までの記録。

 

 

カヌレ関連記事:カヌレ考 ~伝統菓子か現代菓子か~ - おやつをつくるやつ

 

 

実は本記事は前回の記事「カヌレ日記①レシピ選びと型の購入」とまとめて書いたのだけれど、あまりに長すぎたので2つに分けました。

 

 

 

カヌレづくりの記録

<1回目>プレーン

テンション爆上がりの中、初挑戦。

カヌレづくりの材料

卵とバター、牛乳はちゃんと常温に戻し、手順通りに作った。

牛乳を沸騰直前まで温める

省こうかと迷ったバニラビーンズも買った。沸騰直前まで牛乳を温めたし、寝かせる時間も8時間とった。

それで焼いたら

 

庫内のカヌレ

 

焼き上がり。ムラがすごい

マシなの盛り付け

断面

カヌレ、難しい!」とものすごく感じた。なんなの、この焼きムラは。なんなんだー!!

 

いま考えたらこの出来でもまだマシな方だった。後で抹茶とかラムレーズンとか作ったらそっちの方がひどい。色々と条件を変えているのに。

ちなみに、実はプレーンといいつつ、生地はプレーンではあるがチョコ入り2個、ナッツ入り2個と具なし2個にした。でも写真を見る限りはそれによる大きな違いはなさそうかな? 浮いてきたナッツがコゲやすいのは誤算だったけど。

 

<2回目>抹茶

抹茶カヌレ。ブヨブヨ

抹茶カヌレ断面

緑色の見た目で分かりにくいけど、かなりブヨブヨ。

 

<おまけ>抹茶の色がミツロウに移った

そして仕上がりには関係ないけれど、某大手食品メーカーの抹茶を使ったところ、ミツロウに淡いグリーンの色がついてしまった。

焼いたあとの型の内側

ミツロウのカス

ミツロウの色鮮やかなこと。これは抹茶ではなく着色料でしょうね、きっと。普段わたしはお菓子づくりでも、お茶屋さんのソコソコいい抹茶を使っているのだが、母が勝手にスーパーで買ってきたのでしかたなくそれを使っていた。安いし発色が良いので着色料が入っていても不思議ではないし、だからダメということではないけれど、こうやって目で見ることができておもしろかった。鮮やかでキレイな色だよねえ。

 

ミツロウは残ったら繰り返し使うので、残った分にほんのり色が付いたのはちょっとだけ気になった。ほんの少しだけだし、プロじゃないからいいんだけどね。

 

<3回目>チョコ

後ほど紹介。

 

<4回目>ラムレーズン

焼いてるところ。モコモコ!

出来上がりはペシャンコ

ラムレーズンにしたらなぜかペシャンコ。ラム酒多めが影響した?

ちょっと具を入れたりフレーバーを変えただけなのに。型に塗るのをミツロウにしたりバターにしたり、温度設定をちょっと変えたりしたけれど、それだけで出来がこんなに変わるとは。

 

現時点で変なアレンジしない方がいいのかな、と思ってしばらくはプレーンだけ作ろうと思うけれど、この数回の実験でもいくつか考察はできた。

 

 

現時点のゆるい考察

ヨソのサイトで書いている人の受け売りだけれど、「牛乳の沸騰させる・させない」「混ぜすぎるとグルテンができる」「寝かせないとグルテンが落ち着かない」とかは、とりあえずレシピ通りやっていれば、大差ないように思う。

 

まだ経験値が低いわたしが分かる範囲で考察してみた。

 

①牛乳は沸騰させる、させない?

これまでにどっちも試してみた。

カヌレづくり初回:周りにブクブクと泡がたってきたくらいで火を止めた。

2回目以降:全体的に泡が立つまでやった。

1回目も失敗したけれど、2回目以降の方が飛び出しているものもあったので、沸騰近くまでできれば大差なさそう。ということで、2回目以降はしっかり沸騰させている。

 

②混ぜすぎるとグルテンができる?

どのレシピでもこういうことが書かれているので、わたしのカヌレが失敗するのはこれが原因に違いないと思い、最初の方はかなり慎重にやっていた。「後で濾すのでしっかり混ざっていなくてもいい」ともあるので、ダマダマができても気にせず、できるだけまぜないように、とものすごーく気を遣っていた。

しかし、だいぶたってからいくつかのYouTube動画を見てみたら、めっちゃ混ぜてるやん! グルテンの話だけでなく、「卵に空気が入るのも良くない」ということを注意点として書いていたところもあったのに、動画ではけっこうシャカシャカ混ぜてる。そしてそれでも成功している。ということは、そんなに神経質になることでもないんじゃないの。

 

③長時間寝かせないとグルテンが落ち着かない?

ネットのレシピでは「最低でも12時間」とあり、「48時間」というところもある。ちなみにNHKグレーテルのかまど」では牛乳沸騰後に12時間、すべての材料を混ぜて12時間なので合計48時間。よほどこの時間は大事なのだろうなと思う。

ただわたしが参考にしたレシピ本は「8時間」とあった。今まで見た情報の中で最短であり、ネットで8時間というのは見たことがない。でもレシピ本としてこう書いているし、実際できているのだから8時間でも可能なはず。

ただ、短すぎると良くないのも確からしい。ネット情報でどこも12時間とあるのは、料理で寝かせるという手順を踏む場合「半日寝かせる」という記述が多く、半日=12時間だから単純にそう書いているだけだと理解している。

急いで作る理由がないので、今は12時間以上やっている。

 

こちらはグレーテルのかまどカヌレの回。

www.nhk.or.jp

 

この番組についても過去に記事書いてます

 

④温度について

何となく信頼している方の記事で、「牛乳の沸騰とかグルテンがどうこうは大きく影響しない。結局は温度」とあった。これが真実じゃないか? それはわたしのまだ少ない経験にも根拠がある。

 

<これまでの失敗から感じたこと>

わたしは初心者で失敗続きのクセに、いろんなフレーバーを作っている。

 

初回プレーンの後は、抹茶、チョコ、ラムレーズンをつくった。そこで少しずつ温度も変えている。家庭用オーブンは表示温度と庫内温度が異なるとのことだったので、高めに設定したり。そこでオーブン投入後に生地が沸騰するまでの時間をチェックしたところ、チョコが早かったのだ。

 

メモしていなかったので忘れてしまったのだが、温度を230か240に設定していただろうか。その前後で250度にしたときもあったのだが、通常は8~10分なのがチョコの時だけ7~9分だったような。適当ですが。

 

その理由を想像した時に、油分が入ったチョコが生地に混ざっているから沸騰しやすかったのでは? ということが浮かんだ。ただ、フレーバー以外にも毎回の条件は微妙にズレているため、本当にそれが理由かは分からない。「鉄板を入れて余熱するかしないか」とか、生地の分量とかね。(記憶は適当なんだけどね、、)

 

そして、チョコが一番上手に仕上がった。

チョコカヌレカヌレっぽいやん!

 

チョコが入っていてもともと生地が茶色いので、コゲの色かチョコの色か見分けがつきにくいから上手に見えたというのもあるんだけど、比較的生地の飛び出しが少なかった気がする。

 

やっぱ温度じゃないのかなあ。

 

銅製って難しいの?

ここまで来て「銅製は難しい」と書いている記事を見つけた。マジか。

たしかに、シリコン型でやってる動画はなんか簡単そうだと思ったのよ……(適当)。

 

熱伝導率が高いこともあって、温度調整が難しいんだって。しかも家庭用オーブンの温度管理がこんなに難しいとは思わなかった。これまでもレシピに書かれているよりも違う設定にしなきゃいけないことがあって、慣れていたからできたけれど、カヌレはけっこう手ごわい気がしている。これを先に知っていれば銅製なんて……いや、買ってたか。

 

秘儀「トントン」、しかし…

参考にさせていただいた記事によると、「銅製の型を使って家庭で焼くためには、浮いてきた生地を落とすために、一度取り出してトントン打ち付けないと無理じゃないか」みたいなことが書かれていて、そんな方法があるのか! とまたびっくり。

 

禁じ手というか、邪道というか、途中で開けると庫内温度を下げるからあまりよくないし、こういう動作はダサイのかもしれないけど、背に腹は代えられぬわ。

 

さっそく挑戦したのが4回目のラムレーズン。15分くらいでモコモコするので、トントンしてみた。そしたら落ちた! やったね! と思ったのもつかの間。5分もしないうちにまたモコモコ。そしてまたトントン。結局、3、4回やった。おい、モコモコしてくんなよ!(怒)

そして完成したらペッタンコ。庫内温度が下がったせいか、火の回りが悪かったらしい。マジで何なん。

 

実験は続く

何をどう頑張っても失敗ばかりでかなり頭にきたりするのだが、怒っても上達しないし、絶対あきらめたくない。ここまできて、初回はまだマシだったのを思い出し、初心に帰ることにした。だって本ではできてるじゃない。できないはずない!

ということで実験は続きます。

実は今日も作ってて、寝かせる時間を24時間と48時間で分けてみることにした。それはまた次回。

 

 

①レシピ選びと型の購入 ←前回  次回→ ③寝かせる時間を変えてみた