おやつく日記(旧:おやつをつくるやつ)

ひまさえあえば、ていねいにくらす

おやつ作りの上達方法 ~気張らず焦らず楽しく~

習いに行くほどでもなく、家でおいしいおやつを作りたい人に向けた上達方法について、独自の視点で書いてみました

 

 

 

 

今回はおやつ作りの上達方法について

 

おやつお菓子も一緒なんですが、タイトルにはあえてお菓子づくりといわずおやつづくりと書いてみました。理由としては、キラキラしたスイーツではなく、まずは家庭内で楽しむことから始めたい人に向けて書いた記事だからです

 

 

記事を書くにあたって「お菓子作りの上達方法」を検索してみたところ、なるほどと納得する内容ばかりでしたが、自分はそうじゃなかったなーと思うことも多かったです

 

 

たぶん、わたしは想定している上達のレベルがそれほど高くないのかもしれません。味も見た目も完璧なパティシエ並みの完成度を求めていないんですよね。できるだけ身近な食材や道具を使った中で、出来る限りの完成度を求めていく。ごはんでいうと、レストランのフルコースではなく家庭料理。おしゃれパティスリーではなく、おうちおやつ

 

 

人にプレゼントする前に自分や家族を喜ばせたい。それができたらご近所さん。それができたら、いつか売ったりするかもしれないけど、それはまだ先の話

 

 

需要があるか謎ですが、そういう緩いスタンスの初心者さんに向けた上達方法について書いてみます

 

 

 

 

 

 

①お気に入りのレシピを見つける

 

基本編

 

まずは基本のレシピが一通り載っている本を1冊買うのをおすすめします。初心者向けに丁寧に解説してくれている本はいくつかあるので、その中で気に入った著者さんを選びましょう

 

 

焼き菓子のみでもいいし、冷たいデザートが載っているのでもいいですね。自分のテンションが上がるのが一番なので、「この人!」と思ったら多少難しくてもいいでしょうが、後で難しすぎてやる気が失せないように気をつけて。シンプルに見えて変化球を投げてくる人もいるので、こだわりのない人は”the・初心者向け”を買うのが一番無難です

 

 

ネットの無料レシピでも有料級のはたくさんあるのですが、本という1冊の中で同じ人が同じスタンスで書いたものは、表現やコンセプトが一貫しているので理解しやすい。ネット情報だと同じサイト上でも独立してしまっているのに対し、本はパラパラめくれるのがいい。連続した情報の中でしか見つからないものがあるので、断然理解が早いと思います

 

(わたしが古風なのかもしれないけどね)

 

 

番外編

 

「基本のレシピすら難しすぎる」という人がいたら(いるかな?)、もっとハードルを下げちゃいましょう

 

そんなあなたに提案したいレシピをいくつかご紹介

 

 

チョコバナナ

 材料:バナナ、市販の板チョコ

 手順:バナナにレンチンで溶かしたチョコを浸けて冷やす。出来上がり

 

個人的にはヤキイモもおすすめ

 

 

t-syun.hatenadiary.jp

 

 

 

トライフル

 

トライフルって知ってますか?

簡単にいうと、スポンジとクリームとフルーツを器に入れた、いわばショートケーキの適当バージョン。わたしが昔バイトしていたカフェでは、サイコロ状に切ったスポンジケーキとクリームとフルーツをグラスにバランスよく入れていくだけ。適当でもおしゃれに見えます

 

 

 材料:市販のスポンジとかカステラ、ホイップクリーム(しぼるだけのヤツでもOK)、好きなフルーツ

 

 手順:省略。スポンジケーキやホイップを作る元気のある人は作ってみましょう

 

 

ビスケットサンドアイス

 

 材料:マリービスケット、市販のアイス

 

 手順:アイスをビスケットではさんで冷やす。アイスが固い場合は常温でちょっと溶かしてから挟んでみて

 

 

いかがでしょう?

極端な話、プリンにジャムをかけるだけでもいいし、ヨーグルトにフルーツ入れることさえ、お菓子作りの小さくて大きな一歩

 

 

しょうもない小さな一歩で、自分がおいしいと思えば最高。子どもや家族が喜んでくれたら、「また作ろう」って思えたりするものです。楽しいのが一番なのだから、どこまでもハードルを下げましょう

 

 

こういう簡単すぎるレシピ本もサイトも、たくさんあると思うので探してみてください

 

 

②自分に合った道具を考える

 

お菓子づくり上達法についての記事を読むと、大抵「道具をそろえる」とあります。たしかに、プロ仕様の道具を使えば上手に作りやすいのは確かですが、どこまで買いそろえるかの線引きは人によって違いますよね

 

 

 

わたしはというと、お菓子作り歴が長い割に道具は持ってない方だと思います。ハンドミキサーは今だにないし、ボウルは家にあったお菓子作りに適していない四角いやつと、大昔に100均で買ったのを使ってます(特にお菓子用に買ったわけでもない)

 

 

なぜかというと、単純にモノが増えるのが嫌だから。作る頻度やかけられる時間のバランスを考えて、本当に欲しいか? を考えて買っています

 

道具に頼らないことで勘を鍛えているところもあります。そんなわたしがよく買うのはクッキーやケーキなどの「型」。なぜだか型はほしくなっちゃう。「ほしいなー」と3回思ったらそれは買うべきもの

 

 

わたしにとって、作る工程で”考える”ことこそ上達の近道だと思っているので、プロ仕様の道具を使うことが上達に直結するとは思ってないんですね。プロ仕様の道具は”頭を使わずに何となく上手に作れるもの”。プロは毎日のように大量に作ることを前提としているので、専用の道具がないとできないことがあるでしょうが、家庭でなんでもかんでも「買った方がいい」っていうのは安易な気もします

 

 

たとえば、わたしの例でいうと絞り袋

前から気になっていたので、やっと買ったのですが、意外と使いづらい。見た目はキレイになるしチャッチャとできるのはいいけれど、なくても家にあるもので代用できます

 

少量しか作らないなら、絞り袋を使うことでロスも多くなってしまう。今はお菓子をインスタにアップしたいときに見た目を気を遣って使うくらいのもので、別になくてもよかったかな

 

 

わたしが作りたいのが、家庭のおやつだからというのもあるでしょう。”映え”を大事にしていたり商売を考えているならともかく、家庭内で消費するのに道具をそろえていたらキリがない

 

 

だいたい、家庭のおやつでプロ仕様の道具を揃えている方が珍しい。洋菓子の故郷であるアメリカやヨーロッパの主婦たちが、誰でもプロ仕様の道具なんて持ってないですよ。それでもきっとおいしいでしょ?

 

 

ちょっと偏見かもしれないけど、日本の主婦って世界でも有数の繊細な仕事をしてると思うんですよね。ヨーロッパの王室スイーツや見た目も完璧なものを目指す人は別として、家庭の平均的なお菓子を作るのに特別なことしなくても十分クオリティ維持できるでしょ、という根拠のない自信があります

 

 

もちろん、買いたい人はぜひ買ってください。でも買いたくない人も大丈夫。代わりに頭を使って工夫しましょう☆ その中で得られることはたくさんあります

 

 

 

③レシピ通りにつくる

 

当たり前のように見えて、わたしにとっては当たり前じゃないのがこれ。子どもの頃から作っていますが、目に入ったところだけしか読んでなくて、事前の準備なんてしてませんでした。でもそれでは上達しません

 

 

書いてあること、言っていることは1つ残らず順番通りにすること。最初にすべての道具を出しておいて、すべての材料をはかっておくこと。「準備すること」とあったら、準備する。手順の1から順番に、書いてある通りに材料を入れて、書いてある順番通りに混ぜる

 

 

コメントでおまけ的に書いてあることも、ちゃんと読む

 

 

可能であれば、作る前に読み込んで大体を頭に叩き込んでおく。学校の授業も予習した方が頭に入りますよね

 

 

当たり前を当たり前にやること。基本大事。

はい、みなさんもご一緒に!

 

 

④動画を見る

 

 

まず、料理教室に行ける人は行きましょう。それが一番上達するのは間違いない。でも、雰囲気や先生との相性もあるので、行かない人もいますよね。そういう人にとって、動画は「セミ・料理教室」。動画のレシピ通りでなくても、動きや生地の様子を見るだけでもめちゃくちゃ参考になります

 

 

たとえば、湯せんの全卵を泡立てるときに「リボン状に折り重なるようになるまで泡立てる」とあるのも、文章より写真より動画が一番わかりやすい

 

 

直接的な手順以外にも、さりげない動作とか使っている道具など見るだけでもかなり参考になります

 

 

余裕があれば、同じレシピでいろんな人のを見るのもオススメ。主婦から新米~熟練のプロまで、一定以上のレベルの人のを見ていると、共通点とか見つかったりします

 

 

わたしは教室にいったことがないので、それなりに作れるようになった今見ても、新鮮な発見が多いです

 

 

あと、最近好きなのは海外の料理人。自分では思いつかないようなことを平然とやっていたりするので、固定観念がガラガラと崩れることがあっておもしろいんですよね

 

 



 

 

 

⑤食べてくれる人たちのことを思う

 

 

お菓子(おやつ)づくりって、自分1人のためだけに頑張ることはあまりないと思います。たいていは誰か相手がいるもの。どうせならその人たちが笑顔になるようなお菓子を作りたいですよね(もし自分1人の場合は、自分が大満足するものを)。そんな雰囲気をふわっと想像するだけでいいんです

 

 

大事な人にはサクサクのクッキーを食べてほしいし、絶妙な焼き加減のケーキを食べてほしいじゃないですか。そんなイメージを常に持っていると、すぐに激変しなくても、いつのまにか遠くまで行ってたりするもの

 

 

あと、身近な人の意見は真摯に受け止めること。家族なんかは「このクッキー固い」「焼きすぎ」とかキツイ評価をしてくることもありますよね。けなされるとムっとしますが、落ち着いたら後で「本当に固いのかな」「焼きすぎてる?」と冷静に見つめ直してみましょう。けっこう的を得たことを言われています

 

 

特に子どもは正直。おいしくなかったら手が止まるし、おいしかったら黙ってバクバク食べる(笑)変な知識がない分、味覚はストレートなんですね

 

 

昔の記憶で、母がアイスをつくってくれたときに砂糖と塩を間違えて入れて、後で慌てて砂糖を入れていたことがありました。本人は「失敗した―」って言ってたのですが、子どもたちには「おいしい!」と大好評。人生初の塩アイスは確かにおいしかった! いつぞや流行った塩スイーツのパイオニアはうちの母なのです。笑

 

 

わたしが試行錯誤して作ったお菓子を残されたこともあれば、ボコボコの無残な見た目のカヌレをウマイウマイと食べたりね。子どもは凝り固まった大人の脳みそに風穴を開けてくれるので、ありがたい存在です

 

 

 

 

最後に・楽しく続けられるのが一番

 

わたし的に一番大事なのは、おやつを作る本人が楽しむこと

 

「また作ろう」「もっと上手になりたい」と思える気持ちを持ち続けることこそが、上達への最短距離。だから、他人にとって美しいお菓子はもう少し後でもいいから、まずは自分、次に家族や身近な人たちが喜ぶお菓子をつくりましょう☆

 

 

似たようなことを過去記事に書きました。結局、技術習得方法って何でも一緒なんですね。楽しむためにハードルを下げまくることかな

 

 

t-syun.hatenadiary.jp

 

 

 

おまけ・この記事を書こうと思った理由

 

 

このブログの2月の閲覧数がやたらと高くて不思議だったんですが、しばらくしてバレンタインが理由だったことに気づいたのです

 

 

だいぶ前に、初心者でも上手に見えるチョコ菓子を紹介してたんですよね。ああ、そういうレシピの需要があるんだなーと思ってよく見ると、一番閲覧数が高いのがバレンタイン2日前でびっくり

 

 

初心者向けレシピを2日前に検索するの? どういう層が検索してるんだろう? 誰かにプレゼントするとしたら最悪だな

 

って正直思いました

(家庭内で親が子どもと作るのを楽しむとかならいいけれど)

 

 

人にあげる場合、初心者なら最低でも1回は練習しなきゃダメ。本当は2回以上やってほしい。世の中、初心者が初めて作るお菓子をもらってうれしい人ばかりじゃないですよ、ねえ

 

(わたしだったら、仲良しの子どもが一生懸命作ったものならギリいただけるかな、、)

 

 

わたしも子どもの頃に下手なお菓子をプレゼントしてしまったことはあるけれど、下手だとしても初挑戦のお菓子をプレゼントすることは基本なかったです。「それでもいいから食べたい」と言ってくれる稀有な人にはあげましたが

 

 

日曜大工は週末だけど、”バレンタイン・パティシエ”は年1回? ダメダメ。初心者が手作りをプレゼントしたいなら、まずお正月に作って家族や親戚に毒見味見してもらって、1月後半~2月前半に反省点を生かして2回目、そしてバレンタイン当日は3回目で挑みましょう✨

 

 

 

話がそれたけど、バレンタインの時だけ初心者向けレシピを検索する人に見られるのは複雑な気分だったので、お菓子づくりに興味のある人に向けた記事を書こうと思ったのでした