おやつく日記(旧:おやつをつくるやつ)

ひまさえあえば、ていねいにくらす

カヌレ日記㉑牛乳沸騰ナシでお試し中

久しぶりにカヌレ。牛乳を沸騰させなくてよい、と予想に基づいて実験中

 

 

 

 

前の記事で牛乳を沸騰させる必要はないのでは? と予想を立てて実際に試してみた。相変わらず発射してしまったけれど、それは沸騰の有無とは無関係であり温度調整をミスったか、沸騰させないことで牛乳からの蒸発分がなくなり、配合が変ったためだと思っている

 

 

そこで今回は、牛乳を沸騰させたときに蒸発する水分を考慮して、いつもの配合より砂糖と粉を5%ほど追加してみた。追加量の根拠はない

 

 

また、前回は冷蔵庫から出したばかりの牛乳や卵を使ったのだが、砂糖が溶け残って混ざり具合が悪いように見えた(寝かせているうちに溶けるし、焼成直前に温めるので別に問題ない可能性もあるがちょっと気になった)。そこで今回は湯せんにかけながら、人肌程度に温めてみた

 

 

溶かしバターを入れ忘れていたのを思い出し、生地を濾して保存容器に移した後に溶かしバター追加。冷蔵庫で約24時間寝かせた。取り出してみると、完全にバターが分離していた。沸騰させたとしても必ず分離はしてしまうのだが、いつもならもう少し細かい塊のはずが、今回はやけに大きい。生地の温度が低かったため、混ざり具合が悪かったのかもしれない。湯せんで溶かした後にラム酒を入れ、バターを塗った型にラムレーズン3粒ずつ入れて生地を6つに分けて入れる

 

 

予熱設定で250度+10分を予熱にあてる

 

使ったのはトースター用の小さいトレイ。これを使う理由は過去にも書いたけど、床に直置きすることで上ヒーターの影響を減らすため。トレイも一緒に予熱

 

 

焼成開始から12分ほどして生地がフツフツしてきたらアルミホイルをかけて約20分。発射したのでトントンして落として、アルミホイルを外して約60分、型からはずしてひっくり返す。焼き色の薄い上面(型に入っていたときは底面)だけ焼きたいので次は天板に乗せ、下段に入れて10分。—―の予定だったがボケっとしていて20分焼いてしまいコゲた;

 

 

今回も発射したのには違いないのだが、発射は1回だけ。トントンするために取り出したら上面は焼成がゆるやかでまだ生焼け状態。その後は発射することなく、上面がふんわり小さいドーム状に膨れてまあまあいい感じだった

 

 

ここからが重要なのだが、トントンで取り出した際に、ラムレーズンが浮いているのに気づいた(実は前回も同じ光景を見たのだが、メモするのを忘れていた)。これまでずっと、ラムレーズンを入れた時は底に沈んでいたのに、おそらく床に直置きするようになってからラムレーズンが浮いてくるようになった

 

ラムレーズンを入れた時は底に沈んでいるので、この現象はつまり底面の温度がしっかり上がってる証拠じゃないだろうか? 底から対流が起こっているということ

 

 

 

いままでは上部ばかりが温度上昇してしまい、上面から焼成が進んでいたので、温度の低いままの底面に沈んだラムレーズンは、温度上昇するころには生地が固まってしまっていたのでは

 

 

 

この予想が当たっているとすると、”床に直置き作戦”はやっぱり正解だったのかも

 

 

ラムレーズンが温度の指標になったのはラッキーだったが、浮き上がってくることで焦げやすくなってしまったのが難点。ラムレーズンは入れない方がいいのか。もう少し工夫するか…。どちらにしろ温度の確認のため、しばらく入れてみるかな

 

 

出来上がりはコゲてしまったので写真は載せないでおこうと思うのだが、最近の中では一番見た目が良い。いつもであれば、発射してトントン落として、オーブンに戻すとまた発射して、仕方ないのでまたトントン落として、というのを最低2回はやっていた。すると側面の焼きが甘かったりムラがあるため、焼きあがって取り出すと重さに耐えられずにフニャフニャする。それが、今回は1回だけで済んだため、側面もしっかり焼けて強度も高く、型から取り出してもしっかり形状を保っていた

 

 

成功したとはまだいいきれないが、牛乳の沸騰はやっぱり関係ない、という確信を強めている。ただし冷蔵庫から出したばかりの材料ではうまくいっていない。でも、頑張ったらできそうな気もするので、また条件を変えてやってみよう

 

 

そうそう、最近チョコ菓子づくりにもハマっているのだが、生チョコを作る際に「生クリームを沸騰させる」とあるのも、もしかして不要なのでは? と思った。チョコと生クリームと一緒に入れて湯せんとかで良くない? と思って試したら、当然のように何の問題もなく作れた。沸騰させた方が無難ではあるかもしれないが、必須とはどうしても思えない

 

詳しいことは調べていないけど、「牛乳(生クリーム)を沸騰させる」とお菓子づくりで当たり前のように書かれている手順は、殺菌や均一化がされていない時代の名残なんじゃないかなー

 

 

 

《追記》

ガナッシュづくりでは生クリームを70~80℃にしないとうまく乳化しないらしい。本に書いてた。

いい加減なのでこういうのは多々あります_(..)_