おやつく日記(旧:おやつをつくるやつ)

ひまさえあえば、ていねいにくらす

カヌレ日記①レシピ選びと型の購入

 

 

カヌレづくりの難しさを知らないまま、「なんか無性にカヌレ作りたい!」欲が出てきたので、とりあえず銅の型とミツロウを購入。7月中旬の初回から2日に1回のペースで作ってるんだけど、とにかく失敗続き。その記録を残しておきます。

 

今回は導入として、参考にしたレシピと購入した型の話をします。

 

 

次回 ②初カヌレづくりは失敗の連続

 

こないだ、「カヌレは本当に伝統菓子なのか?」という疑問から発展した考察記事を書きました。

 

カヌレ考 ~伝統菓子か現代菓子か~ - おやつをつくるやつ

 

 

 

参考レシピ

偶然、図書館で手にしたこちらの本を借りてみた。

 

レシピの魅力

ネットでもいい情報はたくさんあるけれどやっぱ玉石混合。初挑戦の未知のお菓子を作る時は「やっぱ本でしょ」という古典的な人間なのです。でも結果、よかったと思う。ネットでプロが載せてくれているレシピも魅力的なのだけれど、それと違う点は、

 

①たまごは全卵1個

②各分量がシンプルで覚えやすい

③型6個分の分量

 

という点だろうか。こちらのアマゾンレビューを見ると、☆5評価が多いものの、低評価レビューも上位にあった。ただ、低評価レビューに書かれていたことはわたしは特に気にならなかった。

 

①全卵でできるの最高

上に書いた特徴でわたしが一番気に入ったのは全卵1個の分量ということ。イイ感じのレシピだと大抵は全卵+卵黄、それだけならまだしもグラムまでちゃんと書かれていて、家で気軽に作ろうとするとそれ見ただけで一気にハードルが上がる。

家庭で作るなら、全卵1個で済ませたいじゃん?

サイズによって変わるから焼き上がりは都度ムラが出るだろうけどさ。とりあえずの成功ができればいい。お菓子作りはラクに楽しいのがいいよね。白身が余る、ってとめんどくさい。メレンゲのお菓子とか料理にも使えるけど、残り物を消費するために白身を使うのはほんの少し抵抗があるのだ。

 

②シンプル最高

 

本のレシピなので分量の公表は控えておくが、キリのいい数字で覚えやすい。材料もできる限りシンプルにしてくれてる。

著者さんが何を考えてそうしたのかは分からないけれど、できる限り材料も分量もシンプルなのは趣味でやるのには助かる。

 

ついでにわたしの場合は「時短レシピ」とか「レンジ活用」とかはあまり好きではない。時短するくらいならお店の完成品を買うし、レンジ多用は抵抗がある。これもまた好みの問題で、「そこそこ本格的だけど、家庭でやるには難しいところはちょっと妥協してる」、くらいのさじ加減がいいんだよね。家で無理なくできる最高のものを作りたい。

 

これを満たしてくれるお菓子研究家さんの1人は、わたしが好んで作るオイルのお菓子研究家「なかしましほ」さん。

 

③少量最高

プロのレシピは量が多い。4人家族とかなら一回あたり10~12個と多い方がいいだろうが、うちは2人なので6個がベスト。シリコンとか一枚で全部繋がっている型なら大量でもいいかもだけど、個別の銅製が10個もあると邪魔だし、手入れも大変だ。6個でじゅうぶん。

 

 

その本選びのポイント「著者の情熱」

今回は上に書いた点だけで十分この本で満足したけれど、後からもっと好感度が上がった。

 

好きな著者とかピンポイントで「コレ」というのがない場合の本選びの場合は、「はじめに」か「あとがき」を読む、というのがモットー。わたしは本の虫なので、ジャンル問わず注視してる。特にレシピ本など how to 系は「はじめに」を読めば、その内容についてどれだけ情熱を持っているか一目瞭然。

 

著者の情熱の方向もさまざまな中、わたしの好みは「真っ直ぐに”好き”を表現してる人」。著者の熊谷真由美さんのことは存じ上げなかったけれど、ル・コンドン・ブルーに通うためフランス滞在時にカヌレと出会ってほれ込み、帰国後は日本語のレシピがない中、1人奮闘していたとのこと。本場の味を確かめにボルドーにも行ったとか。

 

流行関係なく、自分の「好き」のためにカヌレづくりをしていたのが素敵だなと思った。

 

こちらの本は表紙も美しくキレイなのだけれど、いい意味で垢抜けすぎておらず、情報も過不足ないのがすごく気に入った。(作った後で、もう少し失敗例と対策を書いてほしかったと思ったけど)。

 

一方、たとえその道に精通していたり、ページのレイアウトがオシャレで良さそうでもダメ。「そんなところにお金や時間をかけているヒマがあったら、レシピに情熱傾けてよね」って思っちゃう。

 

購入した銅型

型はこちらのもの。

国内の銅のカヌレ型といったらこれなのかな? さらっと調べたらいくつかのサイトが紹介していたのでこれにした。届いてから浅井商店が浅草にあるのを知って、「さすが!」って感動した。

 

カヌレ型は6つ買いました

 

ミツロウは適当に食用グレードのものを。ちょっと高い気がするけれど、まずは本場の味をと思ったので。ミツロウは型の内側に塗るもの。バターでも代用がきく。

 

ちなみにカヌレづくり初回はミツロウ、2回目バター。3回目はまたミツロウでいこうとすると、母が「バターでいいんじゃないの~? バターで十分おいしかったよ」とあきれ顔をするので、うるせーそういう問題じゃないんだよっ、と一蹴した。そういう問題じゃないのだ。

 

次回は初回から4回目までの記録です。一緒に書いたのですが、あまりに長いので2回に分けることにしました。

 

 

次回 ②初カヌレづくりは失敗の連続