カラメルづくりが超超超大事！ビビって炎を止めてはいけない。
過去にも登場したこちらのお菓子。
カラメル＆シナモンビスケット ～しっかり焦がして～ - おやつをつくるやつ
記事は1回しか書いてないけど、けっこう何回も作っている。
そして、毎回納得いく出来栄えではない。というのも、カラメル特有の苦みを全く感じないからだ。
カラメルというのは砂糖を加熱したときに変化する状態のうちの１つ。温度が上がるにつれてシロップ、フォンダン、、と姿を変え、190度まで達するとカラメルになるという。
熱を加えて七変化｜砂糖と調理の科学｜精糖工業会
砂糖って不思議な食材だ。
私の場合、毎回、加熱が足りず「カラメルソース」を作っている。上記サイトによると「カラメルソース」と「カラメル」は一応別物。プリンの底に入れるソースのように液状で口にする分にはカラメルの香ばしい苦みが感じられるのだろうが、クッキーに混ぜ込むとなると、カラメルソース程度の苦みでは足りないので、しっかり焦がす必要があるのだろう。
なぜ毎回失敗しているかというと、どんどん焦げていくカラメルを見ていると焦って火を消してしまうから(焦ると焦げるが同じ漢字だ)。レシピ本を見ると「煙が出て全体が濃いこげ茶色になるまで煮詰める」とさらっと書かれているが、超重要なポイント。今日こそはやったるで！と気合を入れて取り掛かった。
砂糖と水を鍋に入れて火にかける。
中火でね。
泡が出てきたよ。
鍋をゆすると、大きい泡が消えて細かい泡が現れる。もうちょいガマン…
目がシパシパする煙が出てきた。こわっ
火を止めて水を入れる。
なんか納得いかずもう1回作って並べたのがこちら。左が1回目、右が2回目。
左は小さい泡が入っているが、水とうまく混ざっていないだけ。色はほぼ一緒のように見える。レシピ写真の色と比べるとやっぱ薄いんだよなあ。レシピの方はもっとタールみたいに黒いのだ。
よし、もう1回リベンジ。
1回目、2回目は一定温度以上になるとコンロの安全装置が勝手に働いて炎が小さくなってしまったので、今度は「高温炒め」というボタンを押して火が小さくならないようにしておく。
ここで止めたくなるところをもうちょいガマン。ここら辺りで出てくる煙らしきものは＜煙＞ではなく＜水蒸気＞なので止めてはいけない
煙が出てきたら匂いを嗅いで顔を近づけてみましょう。ヤバイ匂いがして目が痛くなったら正解。もうちょいガマンしようと思ったら、自動で切れないようにしたのにも関わらず、さらに危険と見なされたのか安全装置が働いて「ピー」という音と共に火が消えた。２００度超えたかな？
完成。一番右が3回目。全然違う！これだ、私の求めていたものは！味見すると、苦みの度合いもバッチリ。
やっとできた…研究者がノーベル賞級の発見をした瞬間てこんな感じじゃないだろうか。黙々と砂糖と火に向かう私の横を家族が何度も通り過ぎたが、この興奮を伝えてもどうせ分かってもらえないだろう。黙って静かに喜びをかみしめる。
これを使ってクッキーをつくる。
粉と砂糖、シナモン入りのボウルに菜種油入れて、カラメル入れてまぜまぜ。できた生地がこちら。
前回記事のときよりはたぶん濃い色だ。がしかし。レシピ写真はもっと黒かった。カラメルの焦がし具合はまだまだだったらしい。ここまで来てもう1回作る気力はなかったので今回はこれでいきましょか…
いいんだよそれで。
味見したら、今までで一番良かったかなとは思ったものの、やっぱもうちょい苦みがほしかったかな。でもいいんだよ、これで。すぐにいい研究結果が出てもおもしろくないだろうよ…
さて、今回作ったのは愛すべき甥っ子の誕生日のため。コロナのため長いこと会っていなくてさみしい。
今回のクッキーは右下。単体で撮るのを忘れた。
左はゴマのショートブレッド、上はしょっちゅう作るチャイクッキー
チャイクッキー - おやつをつくるやつ
3点セット詰め合わせを送りました。これを食べて私を思い出してください。
シナモンは子どもの口に合うかなと心配していたが、甥っこはこれがお気に入りだったらしい。渋い。ついでに飲めないくせに「コーヒーと合いそうやな」と言っていたとか。
ここ最近、恐ろしいほど閲覧数が伸びててびっくりした。放置気味ブログになんで？？って最初はハテナが飛んでいたが、コロナの影響と気づいた。外出できないし家でお菓子でも作ろうかしら、なんて思った人が増えたんでしょう。ちょうどテレビのワイドショーでも「お菓子作りが人気」と言っていた。一瞬「製菓材料が手に入りにくくなったらどうしよう」と邪な考えが頭をよぎったが、広い目でみるといいことですよね。そう考え直したのに、一昨日あたりからまた閲覧数が減少。あらま。休み明けから出勤されている方が増えたんですね。お疲れ様です。
