おやつく日記(旧:おやつをつくるやつ)

ひまさえあえば、ていねいにくらす

ショートブレッド(ほうじ茶&プレーン)

 母が故郷の親戚の元へ行くのでお土産に簡単なお菓子を作ることにした。

新たな料理家さんのレシピに挑戦。

バター、生クリームなしでおいしい クッキー  クラッカー  パイ

バター、生クリームなしでおいしい クッキー クラッカー パイ

 

 数年前に何かのきっかけでなかしましほさんにはまり、何かのきっかけでパンの研究家さん数人に出会った。それ以外は作りたいレシピが明確にあって、手持ちの本では不十分なときに図書館で探す程度。基本的に好きな料理家数人+α かネット、たまにオリジナルで作っている。

ただ最近作りすぎて飽きてきた(作るのも食べるのも)。

いつもの図書館に行って、なんとなく料理本コーナーに行って手当たり次第立ち読みしていたら見つけた本。

なかしましほさんのように、植物油をベースにしたクッキーの本。簡単でおいしそう、そしていつもと違うレシピが載っていて新鮮なので借りてみた。

ページをめくると、系統立ててまとめられていて見やすい。「ドロップクッキー」「ハンドシェイプクッキー」「シートクッキー」など作り方の違いで分類されていて、さらに具材を変えた組み合わせが多数載っている。レシピの最初に大きい文字で生地づくりの時間○○分、焼き時間○○分、と書かれているので、その時の状況と照らし合わせて作れそうなレシピが一目でわかるのもいい。なかしましほさんと使う素材や出来上がりは似ているけれど、また違うアプローチでおもしろい。

そんな中から一番簡単そうなのをチョイス!

分厚いクッキー「ショートブレッド」。こないだ作ったところだが、ココア入りだったりして少しイレギュラーだった。

ダブルチョコのショートブレッド - おやつをつくるやつ

今回の見た目からしてザ・ショートブレッド。ただし通常はバターのところ植物油を使う。輸入食品店で売ってるような本場っぽいやつも食べたことがあるが、海外のクッキーってなんの油を使っているのかわからないけど独特な香りがして少し苦手。ショートニングとかかな? 菜種油だったらおいしいのができそうだ。

まずはほうじ茶づくり。うちにはほうじ茶がないので、常備している粉茶から作ることにしている。

ほうじ茶クッキー - おやつをつくるやつ

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いい香りだ

そしてプレーンとほうじ茶を作るべく2つのボウルを使って倍量で作る。なかしましほさんと同じで、粉と砂糖と塩をボウルに先に入れて混ぜておく。

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プレーン(左)とほうじ茶

そして油と豆乳を入れて混ぜる。ここで、なかしましほさんとの大きな違いがある。粉に対する油の量だ。
なかしましほさんが大さじ表記であるのに対し、こちらの吉川さんは㌘表記。
いつも使っている平出油屋さんの菜種油は約0.92㌘/㏄、ということは大さじ1杯(15㏄)あたり約13.7㌘である。
なかしましほさんのクッキーはほとんどが大さじ2杯(約27.4㌘)、対する吉川さんは30~40㌘。なかしましほさんの方が使用量が少ない(クッキーの種類によって異なったり、粉の分量に対する割合など厳密なところまでは見てないので大ざっぱな比較)。

実際作ってみても、なかしましほさんレシピでは油を入れて混ぜてから水や豆乳など水分を入れてやっとまとまるくらいシビアな量だが、今回の吉川さんのレシピでは油だけで十分まとまった。

出来上がりのクッキーの油分の量が変わるのが、歯ごたえ以外にどう影響するのか? めんどくさいから2つ並べて比較とかはするつもりはないが、気になるところではある。ただ個人的な感覚として、すべての材料が過不足なくシンプルなのが最もバランスが良くておいしいんじゃないかなと思う。ほかの分野がそうであるように。

 

それぞれの生地を手で12センチ角に広げて、包丁で4等分してさらに縦に3等分。レシピに従って3つはつなげたまま天板に乗せた。なぜだかよくわからないけど。

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穴もプスプス開けて

出来上がり。

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ざっくざく。油分が多いため、過去と比較するとこないだのチョコのショートブレッドより、むしろちんすこうの方が近い。しかしちんすこうと違って水分も入っていて、多少グルテンが形成されているのか生地がしっかりしているため”ホロホロ”とはならない(日本語の擬音語って便利だ)。元祖ショートブレッドに近い食感。

味は超シンプルなクッキー。オイリーで分厚いので食べごたえはあるが、例の市販のやつほどコッテリしておらず癖もなく食べやすい。ほうじ茶も安定のおいしさ。
実は、先にほうじ茶の生地を作って油を減らしてもいいんじゃないかと思って、プレーンの方は10㌘ほど減らした。それでも問題なくおいしかった。

焼きあげて20分後、粗熱が取れた頃に母が出発。半分ほど包んで持って行った。このほうじ茶に使った粉茶は母の郷が産地だから親戚も喜ぶだろう。

 

吉川文子さんのこちらの本はほかにも簡単で魅力的なお菓子がたくさん載っているので近々また作ろうと思う。あと調べてみたら「バター、生クリームを使わない」をコンセプトにしたレシピ本を多数出版してるらしい。チェックしなければ。