おやつく日記(旧:おやつをつくるやつ)

ひまさえあえば、ていねいにくらす

酵母種の育成開始

パン作りは酵母との対話だ。

 

 今日も食パンを作った。前回のレシピと同じなので手順は省略するが、今回は温度調整にかなり気を遣いながら作った。使った酵母も前回同様「白神こだま酵母」。適温は30~35℃。

過去記事: 食パン - おやつをつくるやつ

 

白神こだま酵母でパンを焼く―国産小麦がふんわりやわらか

白神こだま酵母でパンを焼く―国産小麦がふんわりやわらか

 

 

今は冬。うちの台所は寒いので、使っている道具も材料の粉も5~10℃と低い。30~35℃の湯を注いだら一気に温度が下がる。だから今回は直前に湯を注いで道具を温め、粉に入れる湯は45℃くらいにした。ただし酵母を溶かす湯は35℃まで、また45℃の湯を入れた粉は先に混ぜて35℃以下にしてから酵母を加えるなど、かなり慎重にした。あまり温度が高いと酵母がしぬから。

レシピ本によると「捏ね上げ温度は32℃」が良いらしいがそこまでは測っていない。ただ、丁寧な温度調整が功を奏したのか、出来上がった生地の仕上がりがめちゃくちゃ良かった。

手触りはまさに赤ちゃんの肌のよう。なめらかでしっとりして、ふわふわと柔らかい弾力。材料は粉、塩、砂糖、水、それに酵母だけなのに。

前回と比べても差は歴然だった。丁寧にやるとこんなにも違うのか、と驚いた。今回は酵母が喜んでるのかなと思った。次からは毎回ちゃんとやらせていただきます。

写真は一晩かけて一次発酵させた後のもの。

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鍋で一次発酵。レシピの倍量つくったらパンパンになった

 

成形して2次発酵して焼く。

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出来上がりはこんな感じ

 

前より甘くてふわふわしておいしかった。

 

そして。

 

今回から、酵母を育てることにした。参考にしたのはこちら。

 

偶然、図書館で手に取って著書・林弘子さんを知ってハマった。パンの酵母だけでなく、発酵食や調味料の本も出していてかなり興味深い。そのうち著者についてもじっくり書きたい。

パン作りといえば、市販のイーストか天然酵母も数種類売られているが、家でも酵母を起こせる。その中でもよく見かけるのがレーズンから起こした酵母。レーズンに水を入れて酵母を起こす。

しかし私はレーズンをはじめ果物から酵母を起こしたことはない。(果物を水に入れて放置するのに抵抗あったというか、まあ大したことない理由なんだが)

林弘子さんの場合は、粉から酵母を起こす。そしてそのまま使うという。何とシンプルな。私が好きなやつだ。ただ、イチからやると酵母が出来上がるまでに1か月かかるらしい。それは面倒なので、オマケで書いていた違うやり方を採用した。

それは「市販のドライイースト天然酵母で起こしたパン生地を元種にする」というやり方。一番楽で失敗がなさそうだからgood。

 

「生種」とは大元になる種で継ぎ足しながら置いておくもので、「中種」は生種から必要量をとって粉や水を混ぜて数日安定させてからパンやお菓子に加工するもの。生種をそのまま使えないこともないが、発酵が不安定であるため、2段階の種を準備するらしい。

 

今年の春から夏にかけて、酒粕から起こした酵母で生種を育てていたが、気温が高いせいで発酵しやすく腐敗しやすかったのと忙しかったこともあり、ダメにしてしまった苦い経験がある。今回は冬、しかも時間の余裕もできたため、丁寧にじっくりやっていこうと思う。

 

さて今回作った生地の1次発酵が済んだところで、約150㌘をとる。うち50㌘は生種として冷蔵庫で保存し、100㌘は中種にする。

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100㌘の中種用生地

 

これに砂糖と塩と粉を入れてこねる

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10分ほど捏ねたら完成

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30℃で約7時間

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冷蔵庫で3、4日寝かせたら中種として使える。

 

中種はパンにもお菓子にも使える。昨年この本に出会うまで、酵母を使ったお菓子は作ったことがなく、ケーキはなんとなく理解できるが、ビスケットやブラウニーにも使うのには驚いた。何度か作ってみたところ、ベーキングパウダーを使って膨らませるより、軽く仕上がる印象だ。さて久しぶりの酵母お菓子、何作ろうかな。

 

最近、ブログでこだまのことばかり書いていたら、前から家にいたことを思い出した。しかも台所に。

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笑顔のこだま

 

いつもお世話になってます。