今月、シュトーレンを焼くのは3回目。全部合わせて8本。
そのうちシュトーレン屋にでもなると思う。
作った半分は人にあげて、来客時にお茶菓子として出したりもしたので、全てを家族で食べた訳ではないが「クリスマスまで4週間かけて少しずつ食べて――」なんて、悠長にしている訳がない。だっておいしいもん。数本が1週間で消えた。
今回のレシピはこちら
最近、発酵種づくりでお世話になっている本にシュトーレンが載っていた。そのレシピが独特で、本格派とは言えないもののなんか面白い。ラム酒漬けドライフルーツが前回でなくなってしまったが、こちらのレシピでは「ドライフルーツ」とあるだけなので、それもちょうどいいやと思って決めた。
さてシュトーレンについて明確な定義は分からないのだが、
- イースト(酵母)で膨らませる
- ナッツとラム酒漬けドライフルーツが入っている(ドライフルーツはたっぷり)
- スパイスが入っている
- 仕上げに溶かしバターをかけて(粉)砂糖をまぶす
この4つがマストというイメージがある(マジパンは入っていないものもある)。
しかし今回の和風シュトーレンはスパイスがない、そしてドライフルーツはラム酒漬けでなくても良い。(別にラム酒漬けドライフルーツを使いましょうと書かれていたところで、漬けていないものを使っても構わないのだが、「それじゃおいしくないよ」と暗に言われているようで躊躇してしまう。しかし堂々と書いていないレシピを見ると、「それでもおいしいってことですよね」と思えるので何となく安心する)。
そしてスパイスの代わりに豆味噌を使う。それって代わりになるの? とかなり疑問ではあるが、やってみようじゃないか。
豆味噌はないから普通の味噌、中に入れるのは前とほぼ同じ。実は数日前にラム酒につけたドライフルーツがあったので、まったくしみ込んでないけど使った(本来は一か月以上つけなければいけない)。あと、自家製みかんピールの存在を思い出したのでそれも。
今回の本のレシピでは、本格シュトーレンのレシピよりこれら中身の具材の量が4分の1程度とかなり少な目に記載されていたが、私は多い方が好みなので勝手に倍以上に増やした。
バターと砂糖と卵、味噌を入れて混ぜる。
寿しゃもじが活躍
今回は育成中の中種を使う
バターのボウルに粉と中種をちぎり入れ
がんがん混ぜる
ある程度混ざったら具材を入れてまた混ぜる。しかし中種の弾力があって、バターになかなか馴染まない。10分ほど粘ったが、これ以上は無理なので諦めた。写真では分からないが、よく見るとまだら模様が残っている。変な膨らみかたしたらやだなーと不安も残しつつ次に移る(ちゃんとやればいいだけの話だが)。
ラップをかけて1次発酵させる。
20~30℃で約5時間、一次発酵。
膨らんだ。一安心
成形して二次発酵
したら低温で約1時間焼く。
今回も焼き上がりにラム酒(ドライフルーツを漬けこんだやつ)を塗ってからバターを塗った。
ドライいちじくの種がちょっと浮いてるラム酒
きび砂糖をまぶして出来上がり
最後に塗ったラム酒、バター、砂糖が馴染んだ2、3日後の方がおいしいらしいが、まずはすぐに試食。
できたての状態でよーく鼻をきかせるとほんのり味噌の香ばしい香りがした。鈍感な両親は味噌の香りに全く気付くことはなかったが、前回のスパイスたっぷりのやつが横にあったら全然違うことが分かるだろう。前回のレシピよりバターが1.5倍も入っているため、外側はクッキーのようにザクザク、中はケーキっぽいふわっとした仕上がりになった。スパイスやラム酒が効いていなくてクセがないので、あの風味が苦手な人もいけると思う。変わりダネシュトーレンも悪くない――どころか結構好きかも。
そうそう、みかんピールの苦味がアクセントになっていて良かった。これまでの2回は入れ忘れていたので、次は忘れずに入れよう。ついでにまた和風シュトーレンを作るとしたら、ドライフルーツも洋酒じゃなくて日本酒か焼酎にでも漬けたらおもしろいかな。そうだ、干し柿とかも使って。でも次って来年か。
作って2日後の今日
パウンドケーキっぽい見た目。みかんピールの色がいい感じ
上の写真より色が薄く見えるのは、撮影時間が違うからかと思われる(上は夜、下は朝)。
関東の友人からもらったコーヒーと一緒にいただいた。コーヒーは神戸の店とはまた違う、おしゃれな香りがした。Mさんありがとう。
今回作ったのは2本。クリスマス以降もまだありそうだ。正月まで少しずつ食べますか。