うちの酵母で初ブール。
一応、タイトルは「ブール」としたが、本当は何なのかよく分かっていない。最初はカンパーニュかなと思っていたが、特徴である固さや酸味、重厚感もない。ついでに前回の食パンと基本は同じレシピなのだが、形は丸い。じゃあなんなのだ、と思ってググったら、こちらのサイトを見つけた。
ブール | パンの図鑑
フランスパン粉やモルトは使っていないが、見た目とかふっくらしたクラム(中身)などは該当している。今までの候補の中で選ぶとするとブールかな、と結論づけた。
今回もこちらのレシピを参考にした。
使うのは熟成させて4、5日目の中だね約150㌘。
ブレンドした粉と塩を混ぜた所に中だねをちぎり入れて、水を加えて15分くらいこねる。前回、レシピ通りの分量の水を入れるとべたついたので、約50㏄ほど減らすと
ほどよい固さになった。
これを30~40℃で4~5時間、あとは常温(10℃以下)で一晩放置。
1次発酵完了。
自家製酵母はよく膨らむし、この段階でも生地がもちもちしている。
保存用の元だねがなくなったので、この生地の一部約70㌘を別に取っておく。
カンパーニュ用の生地に具を混ぜ込む(いつもなら一次発酵前にする作業だが、今回は元だねを取りたかったので、二次発酵前にした)。
成形したら二次発酵。レシピでは30℃で約1時間とあったが、うちのオーブンは設定より庫内温度が低いように感じるので、40℃設定で1時間半にした。
間違って発酵前に十字の切りこみを入れてしまった(本来は焼く直前に入れる)
発酵完了。
切りこみの角がめくれあがった
発酵前の生地の固さに比べて、やはり自家製酵母はよく膨らむし柔らかい。もしかしたら粉に対する酵母の量が多いのかもしれない。ただ、ドライイーストやドライの白神こだま酵母は、通常のレシピ通りに入れたとしても独特の香りが残るので、この自家製酵母と同程度のふくらみ具合を求めて入れると香りがきつくなると思う。
たくさん入れても自己主張はほどほど、それでいてパン酵母としての役割は十二分に発揮して周りと調和する――うちの酵母は日本人気質らしい。
20分くらい焼いたら出来上がり。
表面に顔をのぞかせたレーズンはちょっと焦げたが、パン生地は程よい焼き加減。
断面
パンの皮(クラスト)は柔らかめ、中(クラム)はしっとりもっちり。酵母の甘味を感じる。で、焼き上げ翌日の今日もしっとり。さすが酵母。
さて、酵母を育て初めて1か月以上が過ぎた。
酵母種の育成開始 - おやつをつくるやつ
白神こだま酵母で作ったパンの切れ端から始まって、少しずつ香りが変わり、今はうちオリジナルの酵母に変わっているかなと思う。
しゃべらない酵母は、代わりに手触りや匂い、味でその時の調子を教えてくれる。「今の感じだとまだ寝かしておいてもいいか」とか「このままじゃ危ないから粉を足そうか」など考えて対処している。動物を飼ったことはないが飼い主はこんな気持ちなのかなと思う。いつもおいしいパンになってくれてありがとうね、なんて感謝の気持ちも沸いたりして。
今は寒いから放置気味でも何とかなるけど、春になった小まめに見てやらなきゃ。