元種から起こした酵母で初パン。
と言っても、白神こだま酵母から取ったやつだから純粋な自家製ではないけど。
先日、白神こだま酵母で作ったパン生地の一部を「元種」として残して、小麦粉、塩、水を足して「中種」を作って寝かせていた。それから2日後の18日に中種を冷蔵庫から取り出す。
16日に作った寝かせる前の中種
30℃で5時間置いておく、とあったので今回はコタツに入れておいた。その後、まる2日間冷蔵庫へ。
18日
冷蔵庫で冷えたせいで固くはなっていたが、発酵具合については見ただけでは分からない。が、少しちぎって食べてみるとその味わいに驚いた。粉と塩と酵母だけとは思えない芳醇な香り。酵母がしっかり育ってくれているらしい。そして白神こだま酵母の独特なちょっときつめの香りは抑えられていた。
今回のパンはこちらの本
先日、元種・中種の作り方を参考にした本。基本的にお菓子か、惣菜パンのレシピしか載っていないのだが、中種が完成しているかを見極める方法として「リーンなパン」を作って食べてみることを勧めている。リーンって何だろうと思ったら、材料がシンプルなパンのことを指すらしい。 材料は中種と粉と水、塩。比率は多少異なるものの、今まで参考にしていた本とほぼ同じだ。
つるりとなるまで捏ねたら、1次発酵。レシピには発酵温度や時間を書いていなかったが、他のページの惣菜パンのレシピを見るとだいたい「30℃で5時間」とあったので、それに従うことにした。
さて、今回は発酵に湯たんぽを使ってみることにした。
陶器のゆたんぽ
ごくたまに足元を温めるのに使うが、今年はほとんど出番なし。コタツの電気ヒーターよりゆたんぽの方が、酵母にも良さそうな気がするし、電気代の節約にもなるので、使ってみることにした。
ただ、ゆたんぽに直接当てると熱すぎるから、ブランケットに厚めに包んだ上に生地を入れたタッパを置いてみた。
ブランケット越しの温度を計ってみたり
色々と気になって仕方がないので、自分の部屋に持ってきて自家製ゆたんぽ発酵器をセットして寝た。が、熱すぎないかな、大丈夫かなとそわそわしてしばらく寝付けなかった。
その夜、パンの夢を見た気がする。朝方、いつもならまだぐっすり寝ている時間にぼんやりといい匂いがしてきて、気になりすぎて眠りが浅くなってしまった。どんだけ。
ゆたんぽ前
ゆたんぽ後(6~7時間後)
でろでろ
ふくらみすぎて、タッパの蓋についてしまった。蓋をあけると納豆のような、いかにも菌てかんじの生地がぐわーっと伸びて、そのビジュアルに恐怖すら感じた。なんかグロい(写真は蓋から生地をはがした状態)。もしや過発酵てやつじゃないのか。底を触るとかなり温かい。40℃超えてたかな。やべえ
見なかったことにして、丸くまとめると普通の見た目になった。ただ、少々生地が柔らかめ。
成形方法とかも書いてくれていないので、食パンにしようと、2つに丸めてパン型にぽん。で2次発酵。
かなりやわらかめの割にふくらんでくれた
焼き方も書いていないので、適当に別のレシピを見て焼いた。
めちゃくちゃ膨らんだ
期待以上にふくらみ、今まで作った中で一番でかい仕上がりになった。理由は単純に分量が多かったからか、発酵種の出来のおかげなのかよく分からない。
うまくいくかなと心配だったがとりあえず成功。味もよかった。といってもじっくり味わう暇はなかった。
実はこの日、兄家族が遊びに来たので、かわいい甥っこ2人のために作ったのだ。弟は卵と乳製品がダメなので、アレルギーフリーパンを作ってやろうじゃないか、と。
一応、初の自家製種のパンだったのでドキドキだったが、甥たちの反応を見て安心した。むしゃむしゃ食べてくれるではないか。お兄ちゃんの方に「固い」と言われた時は一瞬ショックを受けたが、いつも食べるパンに比べて歯ごたえがあるという意味だったらしい。「市販のパンは柔らかいから。本当はこっちがホンモノなんやで」と思いつつ、言ったところで分からないだろうから黙っていた。弟の食いしん坊3歳は何も言わずにひたすらほおばっていた。よしよし。
子どもは大人のようにお世辞は言わない分、反応が素直なのでいい。気に入れば食べるし、気に入らなければ絶対食べない。撃沈するときもあるが、次の糧にするのだ(一緒に出した豆乳ココアは、一口つけて「濃い」と言ったきり飲まなかった。このやろ)。
ブログがパン作りメインになりつつある。まいっか。