「お菓子作りはそこまで得意じゃないけれど、上手い人に見られたい」「上手に作って自信をつけたい」という人におすすめしたいのがビスコッティ(そんな人いるのかな)。
さて今回はカヌレではなくクッキー2種類を作った。ビスコッティはクッキーに分類してもいいのか知らないけれど。今回作って思ったのは「ビスコッティって簡単だし、初めてだとしてもプロ級に見えるんじゃない?」ということ。
わたしが作るのはいつも通り
わたしはなかしましほさん以外のビスコッティは知らない。
なかしましほさんが好き - おやつをつくるやつ
ということで、一般的なレシピはどんな感じなのか確認するため調べてみたところ、基本のレシピではオイルを入れないらしい。一方のなかしましほさんはオイル入り。「オイルやバターが入るとちょっと柔らかくなる」と、NHK番組「きょうの料理」サイトに書かれてた。
www.kyounoryouri.jp
本気のビスコッティは石みたいに固いからね。コーヒーにつけて食べるんだっけ。人生で初めて食べた時に「固っ!」って衝撃を受けたのをよく覚えてる。
さて、ビスコッティを初心者にオススメしたい理由はいくつかある。
材料がシンプル
材料は砂糖・粉・卵・ベーキングパウダーが基本。そこに風味付けとしてアーモンドパウダーを入れたり、具としてアーモンドのホールやスライスを入れるのがポピュラーらしいが、具の種類はクッキーと同じく色んな組み合わせがある。
今回わたしが作ったのは、コーヒーとナッツだけれど、なかしましほさんレシピでは、抹茶×クルミ、チョコ×ドライフルーツ、黒糖×チョコなど色々作った。
初投稿 - おやつをつくるやつ
煎茶とようかんのビスコッティ - おやつをつくるやつ
過去記事を探したら記念すべき初投稿がビスコッティだった。
とにかく、最低限ビスコッティと言われるものを作るには、最初に書いた4つの材料があればできる。それだけじゃ寂しいということでアーモンドを入れる場合、手を抜きたいなら、既に炒ったミックスナッツでもいいし、生のスライスアーモンドでもいいでしょう。
順番に混ぜるだけ
手順は↓のようなかんじ。
①卵と砂糖を混ぜる
②オイル入りの場合は入れて混ぜる
③粉を振るい入れる
④ナマコ型に形成して高温で焼く
⑤粗熱を取って細切りにして低温で焼く
「卵と砂糖をなじむまでしっかり混ぜる」とか「粉と合わせてさっくり混ぜる」とか、お菓子作りの基本は押さえる必要はあるけれど、特別難しいことではない。
これがクッキーであれば卵を入れた時に分離しやすかったり、白っぽくふわっとするまで泡立てないと固くなってしまう。ビスコッティはよほどヘタをしない限り、失敗しようがない気がする。そもそも、めちゃくちゃ固いクッキーなのでふわっとさせる必要もない。
バターを使う場合は、クッキーと同じく室温に戻して柔らかくして泡立てるというのが、若干めんどくさそう。
低温で仕上げ
ビスコッティの「ビス」は「2回」、「コッティ」は「焼く」という意味らしです。
そう、ビスコッティは2回焼くお菓子なんですね。
www.ntv.co.jp
これ見るまで名前の由来知らんかったわ。
1回目はナマコ型にして焼く(なんでナマコ型っていうんだろうね。言いたいことは分かるけど、ナマコのビジュアルとお菓子づくりが結びつかないんですが……)。
直方体に近い感じにするのだけれど、あの生地の柔らかさで直方体は難しいし、そこまで厳密にする必要性もないだろうから、結果ナマコ型なんだろう。真四角よりカーブがある方がかわいいし。
これでまず1回目の焼成。180度前後で15分くらい焼く。
粗熱が取れたら、薄切りにして2回目の焼成。低温で30分から1時間。
温度については、レシピによって異なるらしく、ちょっと調べただけで100~180度くらいの幅があった。温度が高いレシピは焼き時間も短めなので、焦げないように注意が必要ではあるが、わたしがいつも作るのは、150度30分と低温で少し長めの時間だ。
低温の何がいいかというと、焦げる心配が少ないということ。ビスコッティの2回目の焼成は水分を飛ばすのが目的だから低温でいいんだよね。
わたしはお菓子づくり歴ウン十年なのに、未だによくクッキーを焦がす。焼成中に違う作業をしていて、夢中になってるうちに忘れるんだわ。こういう凡ミスをする人はあまりいないとは思うけれど、低温で焼くと当たり前に焦げにくい。つまり、失敗要素がひとつ減るということでもあるのでありがたい。
レベル低い?
形成が簡単
前項に少し書いたけれど、1回目の焼成時はナマコ型。2回目はそれを薄切りにして焼く。ナマコ型に形成するのは、いわば粘土遊びみたいなもの。手が動きにくいとかじゃない限り、これができな人がいるとは思えない(いたらすみません)。甥っ子とかにやらせたら喜びそう。
気を付けるとすれば、緩やかなカーブがあっていいとはいえ、できるだけ均一な形にするところかな。
どこかのサイトで「ビスコッティのコツ・注意点」みたいなのがあって、「そんなのあるか?」って思って見たら、「1回目焼成が終わった後に切り分ける際、粗熱が取れないまま切ると崩れてしまう」とあった。
たしかに、1回目焼成終了後は外側はやや硬くなっているとはいえ、中身はまだ半ナマ。焼きたてで水蒸気が出ている状態で切ると、水分を含んでいて柔らかいため、ボロっと崩れやすいかもしれない。
ただし冷めて少し硬くなった状態でも、それはそれで崩れやすい。わたしが作る時は、切れ味の良い包丁でザクっと素早く切るようにしている。ま、「注意点」というと大げさに聞こえるけれど、そんな失敗することもないとは思う。
ということで、ビスコッティを形作るには
1回目:手で形を整える
2回目:薄切りにする
という2点。これって、誰がやってもそんなに差が出ないし、失敗も少ない。まず大きい形を作ってから均等に切るので、個々のバラツキも抑えられる。
型抜きクッキーだと伸ばしたときに生地を均一にするのが難しいし、アイスボックスクッキーは凍らせすぎると上手く切れなかったり、へちゃげたりしてしまう。ドロップクッキーは比較的簡単だけど、気を抜くとサイズがバラバラになる。
トータルして失敗しづらい&プロとの差が小さい
・混ぜるだけでコツも少ない
・そもそも固いのが前提のお菓子である
・焦げにくい
・形成が簡単
素人の失敗しやすいポイントが少ないため、味も見た目も上手い下手の差が出にくい。
手作り感のあるカーブこそが素朴なビスコッティの形状の良さなので、工作好きや数学好き、A型で几帳面なあなたにぜひオススメしたい(?)
何を隠そう、わたしがビスコッティを作るのが好きだったりする。熟練とか関係なく美しく作ることができるから楽しいんだよね!
今日作ったもう一つのお菓子
もう一つはチャイクッキーを作った。紅茶×シナモン×ショウガの組み合わせがなんともいえずおいしいのでお気に入り。過去記事にも書いてる。
チャイクッキー - おやつをつくるやつ
でもさ、これこそ形成が難しい。丸い棒状のチャイ生地にプレーン生地を巻くのだけど、均一にするのが難しいんだよ。あと丸めた後にくっ付けるのと。いまだに素人くさい見た目なんだよね。
ただ本気でキレイにしようと努力してなかったりするので、今後は見た目も上達していこうかしら。