チョコがベースのお菓子は、簡単なのに上手に仕上がる気がする。
親戚の家に行く母に「あんたのお菓子を渡したいから何か作って」と頼まれた。今回はたまにしか会わない親戚なのでヘタなものはあげたくない。確実に上手にできるものがいい。という条件で思い出したのが本日のクッキー。
混ぜるだけの生地なのに上手にできる、そして私の好みの味。
レシピはこちらから。
私ほどお菓子作りが趣味じゃない人でも簡単においしく作れるレシピ本。ちょうど今回のレシピにもあるのだが、「板チョコ」とか「ミックスナッツ」とかスーパーで買えそうなものを食材に選んでいるところになかしましほさんの気遣いを感じる。
ただし、私の場合は逆に普段使わないものが多い。私はなかしましほさん本の中でも、菜種油やきび砂糖、全粒粉など自然志向の食材を使うレシピを好み、バターやヨーグルト、牛乳など乳製品は体に合わないこともあり基本的に買わない。だからそれらが多用されているこちらの本はまだ試したことがないレシピもけっこうある。
久しぶりにバターを購入したのでちょうどいいタイミングだった。
業務用のバター450㌘
使うのは10㌘程度なので、別に有塩でもいいかなとは思ったのだが、遠方の親戚にあげるということなのでレシピ通りにすることにした。
ボウルにチョコとバター、菜種油を入れて湯せんにかける。
その間に炒ったナッツを
細かくきざんでおく。
湯せんのチョコが溶けたら、粉をふるい入れてナッツも加える。
驚くことにこのレシピ、生地に砂糖を入れない。チョコの甘さだけなのだ。
使うチョコに「板チョコ」とあるのですでに砂糖が多めに入っていること、焼きあげてから粉砂糖をまぶすことを考慮しているんだろう。
よくまぜたら生地完成。ティースプーンでとって丸めて天板に並べる。
ツヤのある柔らかい生地
オーブンで焼いたら出来上がり。
庫内温度にムラがあるので、いつもなら適当なタイミングで焼け具合によって位置を変えるのだが、今回は生地が崩れやすいので触らずに天板の向きを変えるにとどめた。
しっかり冷めたら粉砂糖をまぶして出来上がり。
このように仕上げに粉砂糖などをまぶすものについても、いつもなら糖分控えめにするために何もかけず完成ということにするのだが、遠方の親戚が……ということでレシピ通りにやっておいた。
食感はさくさくほろり。水分がなく油分だけなので、ちんすこうとかほうじ茶クッキーと近い。これら2つは粉類を菜種油のみでまとめて、ほぼ(あるいはまったく)水分を入れないので、生地が崩れやすく扱いにくい。対する今回のクッキーは、チョコの油分とバター、菜種油でしっかり生地がまとまるので失敗が少ない。湯せんの温度を上げすぎないように注意するくらいで、あとは混ぜるだけという簡単さ。丸い形もきれいで上品な食感なので、確実に作りたいときはこれに限る。
似たようなことをブラウニーのときも感じたのを思い出した。なんでだろう、と考えてみて、チョコは製菓材料として売られている時点ですでに砂糖や乳脂肪とか入っていて完成品に近いからかな、とか思った。
レシピにある「板チョコ」の代わりにカカオ56%の製菓用ビターチョコを使ったので、粉砂糖をまぶしてもなおビターな大人の味だった。
さて親戚は気に入ってくれるだろうか。