昨日今日と、我が家は北海道フェア。
昨日はロイズのチョコバーを作り、今日は六花亭のバターサンド。どちらも北海道銘菓だ。
抹茶チョコバー(試作) - おやつをつくるやつ
順番的にはバターサンドを作り始めたのが先で、生地を休ませている間に作ったのがチョコバーなのでブログの記事とは時系列が逆。
今回も特に北海道を意識した訳ではなく、酵母菓子の本にクッキーレシピが載っていて、これまでにパンやケーキは作ってもクッキ―系だけはまだだったので試したかったという理由から決めた。
本にあるレシピ名は「ラムレーズンのクリームサンドビスケット」。
この名前を見て、六花亭のバターサンドが食べたくなった。六花亭のバターサンドといえば、小さい頃に読んだ某少女マンガで主人公が好きな北海道銘菓かなんかで知った。いつか自分も食べてみたいと思って数年後、実物を食べてこれまでのどのお菓子にも似ていない味に感動し、それ以来ファンだ。北海道に住んでいた時期はもちろんお世話になり、兄夫婦も好きなので関西に帰省する時は必ず買っていた(母用のロイズも一緒に)。こちらに戻ってからも、デパートの北海道フェアで見つけたら即購入。ただ最近は忘れがちだった。
あの頃の懐かしい味が蘇る。これ作れたら最高やん!
ネットで調べたらあるある、「六花亭風バターサンド」。みんな好きなんだね。生地にはアーモンドプードルを入れて、挟むのはバタークリームとな。
対する私のレシピ本はプレーンな生地でサンドするクリームにはサワークリーム使用。ちょっと違うようだ。
どうしても六花亭風のが食べたいので今回もレシピをアレンジ。酵母クッキーは初挑戦ということで若干の不安はあったが、いけると思う。
(と思っていたが結果を先に言うと、味は悪くなかったが色々と失敗した。勉強させていただきました)
今回もオリジナルレシピなので書き留めるが、「次はこれで作らない」ためのメモである。
<材料>
・クッキー生地
中だね 75㌘
薄力粉 100㌘
塩 少々
砂糖 60㌘
バター75㌘
卵黄 1個分+豆乳 75㏄
・バタークリーム
バター 100㌘
卵白 1個分
きび砂糖 40㌘
ラム酒 大さじ2
ラムレーズン 60㌘
中だねに豆乳を入れてのばして、
違うボウルにバターと砂糖を入れてふんわり泡立て、粉類と伸ばした中だねを入れて
混ぜる。終わったと思ったら砂糖半量を入れ忘れていて、慌てて混ぜ込んだ。
この時点で、クッキー生地としてはあり得ないほど粘度が高い。ジェラートとかトルコアイス並み。水分量が多すぎたようだ。しかし、酵母がなんとかしてくれるだろうととりあえず寝かす。24時間。
冷蔵庫から取り出して固さを調べると……ちょっと固くはなったがトルコアイスのままだった。麺棒で伸ばしたはいいが、べたつくので一旦冷凍庫へ。
30分ほど冷やして取り出したら、包丁で切り分けてフォークで穴をあけて天板に並べて1時間ベンチタイム。
今日はサイズをそろえる余裕もなかった(気持ち的に)
その間にバタークリームを作る。
卵白に砂糖の半量を加えたものをを80℃の湯せんに当てながら、泡立ててメレンゲにする。こんな高温の湯せんは初めてだ。卵白の凝固温度を超えているので、固まったメレンゲになる。今日は時間がないので詳しく調べないが、バターと混ぜたときにつぶれないようにするためだと思う。
複数のレシピを見ると、ここでしっかり泡立てないとバタークリームがふんわり仕上がらないとのこと。なにせ初めてなのでどこまでやればいいか分からないが、頑張った。
泡だて器ですくうと、プルンとしてツノが立ったままの形状になる。いつも作るケーキ用メレンゲだと、もっとキメが細かくてツノは立つけどもう少し柔らかい感じ。
別のボウルで柔らかくしたバターと残りの砂糖を泡立てる。よく混ざってクリーミーになったら、ラム酒を入れて混ぜ、メレンゲを3回に分けて加える。
そしたらふわふわのバタークリームになった。
パンに塗れるくらいの柔らかさだったので、少し冷やした方がいいかなと思い冷蔵庫へ(しかし後で間違いだったことに気付く)。
十分に寝かせたクッキーはオーブンで約30分焼く。
石畳のよう
なんだか疲れたので数時間放置して、最終工程に入ろうとクリームを取りだしたらびっくり。かなり固くなっている。といっても、スプーンを入れるとさくっと崩れるので、メレンゲの柔らかさは保たれている。これはできたての状態でクッキーに塗って挟んでから冷やすのが正解だったようだ。
クリームを温めてうまくいくか自信がなかったので、固いままでサンドすることにした。
できないこともない
クリームを塗って――というより置いて擦り付けて、上にラムレーズン(いちじく入り)を乗せ、クリームを塗ったクッキーで挟む。クリームがホロホロして扱いづらく非常に効率の悪い作業になったが、なんとかできた。
らしく見える程度にはできた
作業開始からここまで30時間はかかっただろうか。(寝かせる時間とか放置もしてるけど)。生地とかクリームは扱いづらいし洗いものも多いし、達成感がハンパない。いやー頑張った。
さて味見。クッキーは水分が多いためしっとり柔らかくアーモンドの香りも上品な仕上がり。クリームはメレンゲのおかげで口当たり滑らかで軽い。今は寒いので常温でも固いが、口に入れると溶ける。ラムレーズンの大人の香りもいい感じ。
クッキーの口当たりとか味は六花亭とかなり近い気はした。でもクリームはこんなのだったかなあと思って調べてみると、本家はバタークリームにホワイトチョコが入っているらしい。どうりで口当たり軽いなと思った。同じものではなかったが、こちらはこちらでおいしいと思う。
生地もクリームもバターがたっぷり入っているので調子に乗って食べ過ぎると胃にくる。片づけをしながら残りのクリームを食べたりしていたら案の定ムカムカしてきた。手にもバターの匂いが染みついてちょっと気持ち悪い。
今日は朝から抹茶チョコバーを味見したり甘くてコッテリしたものばかり食べていたので、晩御飯の焼き魚がいつもの百倍おいしく感じられた。
そして今。最近やたら出張で帰ってくる東京の兄が、今日もうちにいる。兄の子ども=かわいい甥3歳のために私のお菓子を持たせるのが恒例になっているが、ラム酒入りのこのクッキーは食べさせられない。兄は明日帰るので作るなら今日しかないのだが、どうしようか悩み中……