おやつく日記(旧:おやつをつくるやつ)

ひまさえあえば、ていねいにくらす

抹茶のぐるぐるクッキー

酒は強い方だが今はそれほど飲まない。

 

週に数回、家で夕食時にワイン1杯飲む程度で、ほろ酔いで気持ち良く終わる。

が、数か月に1回くらい呑兵衛の友人と出かけた日は、半端じゃない量を飲んでしまう。2日くらいは体が動かず、完全に回復するまでに約1週間はかかる。

 

そういう時はお菓子は食べないし作る気にもならない。当たり前か。

 

2日前がそれだった。いつもなら今日もぐったりしているところだが、飲む酒の種類に気をつけたら回復が早かった。次もどうすれば早く戻るか実験しようと思う。

 

ということで回復一発目のお菓子は抹茶クッキー。このクッキーのリピート率はかなり高い。抹茶の香りが一番生きるお菓子だと思う。

 

 こちらの本から。

まいにち食べたい“ごはんのような”クッキーとビスケットの本

まいにち食べたい“ごはんのような”クッキーとビスケットの本

 

 

あまりに簡単にできてしまうので、今日は時間を計ってやろうとストップウォッチを準備した。

エプロンつけて本を出しただけの状態でよーいスタート。

 

 

クッキーのキモである抹茶は京都の老舗お茶屋さん「放香堂」の「若葉の白」。

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宇治茶の老舗 京都・放香堂

放香堂の本社は京都だが本店は神戸の元町商店街にある。
さいころから週末は父と元町商店街を歩く、いわゆる「元ブラ」が習慣で、大人になった今は1人元ブラ。歩いているとお茶の香りが漂ってきて、考えるより前に嗅覚が放香堂の近くに来たことを知らせてくれる。年月と共に店構えは変わっていったが、この香りだけは変わらない。店先で店員さんがお茶をお盆に乗せて配っている光景も昔からあったような。

ちなみに日本で初めての喫茶店を開いたのも同店だということをつい最近知った。喫茶は1878(明治11)年にオープンとあるが、少なくとも私の記憶の限りでは放香堂はお茶の販売のみだった。HPによると1945年「戦災により京都の工場に移転」、1947年「神戸の同じ場所に再興」とあるので、喫茶は移転の際に閉めてそのままだったのだろう。そして70年後の2015年、お茶売り場の横に復活。今年7月にリニューアルして広くなったところを見るとかなり人気のようだ。歴史あり、当時の再現コーヒーあり、神戸のイメージにもぴったりのコーヒーとくればブランド力は間違いないよな。南京町にも近いし観光客が行きそう。私もたまに行く。

とまあ自分にゆかりがある店なので、お茶屋さんで抹茶を買おうと考えた時に、この店が真っ先に浮かんだ。

 

お茶をたてるわけでもなく、人によってはもったいないと思うかもしれないが、ささやかな贅沢も大事。

 

さて、今日はぐるぐるうずまきのクッキーなので生地はプレーンと抹茶の2種類。
粉(抹茶)と砂糖をボウルに入れる。

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菜種油を入れてぐるぐる、水を入れてぐるぐる

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それぞれ伸ばす

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うまく四角にできん

 

重ねて

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必殺まきす

 

空気が入らないようにギュッと巻く

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ラップの両端をアメみたいにねじる

 

生地が柔らかいので冷凍庫へ。

 

ここでストップウォッチを止める。

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23分38秒73

 

これは計量の時間も含む。途中邪魔が入ったり、写真を撮ったりしていたので実質20分くらいじゃないだろうか。こんなに早いのか。

 

1時間くらしたら冷凍庫から取り出す。

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巻き終わりがボロいが中の方はいい感じ

 

天板に並べてオーブンへ。

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出来上がり。

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ぐるぐる

 

抹茶の香りがとにかくいい。家じゅう抹茶抹茶。換気扇から外にも漏れてそう。ご近所さんも「抹茶のお菓子食べたい」なんて思っているはず。

 

点々と茶色いのは、粒が大きい砂糖「てんさい糖」。

なかしましほさんは甘味料の使い分けが絶妙だ。一番登場回数が多いのはきび砂糖だが、今回のてんさい糖もあり、メープルシロップ、はちみつも。レシピ本「ごはんのように―」シリーズは大前提として体に優しいものを使うことにしているのもあるようだが、特に砂糖などは上白糖やグラニュー糖とは風味が全然変わってくる。そういうこだわり、好きやわ。

てんさい糖は「すっきりとした甘さ」らしい。確かに抹茶が主役のクッキーではきび砂糖でコクを出すより、こちらの方が合っているかも。

 

渋いお茶の苦味とすっきりした甘さは飽きがこない。しばらく食べてないなと思ったら作る一品。

 

そうそう、なかしましほさんのお菓子は、酒飲みで普段は甘いお菓子なんて食べない、って人にも結構評判がいい。